~MISSION 1 ネロとバアル~

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~MISSION 1 ネロとバアル~

森から突然何かが飛び出した。かつて魔帝がつくりだした悪魔が独自の進化を遂げたもの…アサルトだ。 ネロ「ハァ、ハァ…このっ…バレバレなんだよ!」 レッドクイーンと呼ばれるネロの愛剣がアサルトを真っ二つに切り裂く。 これで何体目だろうかようやくアサルトを全て倒したネロが溜め息をつく。 ネロ「最近やけに悪魔が頻繁に現れる…まだあのじーさんみたいな奴がいるのか?とりあえず街に戻ろう。」 ネロはミティスの森を後にする。 キリエ「ネロ!大丈夫だった?」 ネロ「心配ない。子犬と遊んだくらいの感覚さ。街もようやく復興したな。あれから2年か…」 2年前の事件でダンテとともに悪魔と化した教皇サンクトゥスを倒し、フォルトゥナに平和が戻った。しかし主犯が教皇という事、さらに悪魔の強襲でたくさんの犠牲者が出た事に住人は動揺し、生きる気力を失っていた。しかしキリエ…とネロの説得の甲斐あり、住人は次第に街の復興に向けて協力しあうようになった。 ネロ「だけど最近、俺への仕事の依頼が増えてるのは気のせいか?」 キリエ「皆あなたを頼りにしているのよ。けど無茶だけはしないでね…」 ネロ「わかってる。ようやく新しい剣にも慣れてきたし熟してみせるさ」 ネロは現在、悪魔専門の処理屋をやっている。右腕のデビルブリンガーの事は街の人には内緒で、普段は上着の袖を下ろし、手袋を着けるようにしている。街の人をこれ以上困惑させないよう、彼なりの気遣いである。キリエとしてはみんな話せばわかってくれるというが、いまいち自信が無い。時がくれば話そうと思っている…が、今はその時期ではない。街の復興が何よりも優先だ。 キリエ「でもレッドクイーンの他にに剣が必要ならカリバーンやクレド兄さんのデュランダルがあるじゃない」 ネロ「クレドのデュランダルならともかくカリバーンじゃ力不足だからな。どうせならアイツみたいに両刃の剣を試しに作ってみたくなってね」 キリエ「ダンテさんの事?」 ネロ「ああ。ダンテのおかげで俺は大切なものを守れたからな…」 キリエ「ネロはダンテさんが好きなのね」 ネロ「かもな。さて、剣の調整をするから何かあったら呼んでくれ」 キリエ「わかったわ。………ネロっ」 ネロ「?」 キリエ「お疲れ様っ」 キリエが笑顔でそう言ったのを見るとネロは照れ臭そうに頭を掻いた後、後ろを向き、手を振りながら部屋に向かっていった。image=252825445.jpg
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