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部屋に戻るとネロはすぐに剣の調整を始めた。まだ名前も無い剣だ。形状はレッドクイーンと異なり両刃で、可能な限り薄くしてあるが騎士団のカリバーンを改造している為、レッドクイーンの様なグリップ部分はあるようだが…。ネロがこの剣を造る時に考えていた事…それは「切れ味を上げる」事だ。レッドクイーンのように推進剤で威力を高めるのではなく、微弱な電流を刃に流す事で、切れ味をあげたのである。
「カリバーンEX(改造)…エクスカリバーか…」
名も無き新たな剣に名前を付けた時だった。誰かがドアを叩いた。
住民A「ネロ!大変だ!広場に剣を持った男が現れた、急いで来てくれ!」
ネロ「こんな時にドコのどいつだ…まぁいいさ、ぶっつけ本番ってのも悪くないな」
ネロは広場へと急いだ。広場へ着くと群衆の中心に銀の服を着たどうみてもフォルトゥナの雰囲気には場違いな男が2本の大剣を背負って立っていた。
キリエ「ネロ!」
ネロ「キリエ!ケガはないか?住民に被害は?」
キリエ「大丈夫。みんな無事よ」
ネロ「よかった。……キリエ、みんなを避難させるんだ。俺はコイツと話してみる」
キリエ「……わかったわ。でも無茶はしないでね。」
ネロ「わかってる」キリエは住民を集会所へ誘導し始めた。住民がいなくなるのを確認するとネロは銀の男に声をかけた。
ネロ「アンタ、何者だ?フォルトゥナに何のようだ?」
銀の男「人を探している。ダンテという男なんだが知らぬか?」
ネロ「ダンテだと?アンタ、ダンテと知り合いなのか?」
銀の男「奴を殺すのはこの俺だ。居場所を教えろ。命があるうちにな」
ネロ「な…。そういうことかよ。悪いが一度会っただけで、どこにいるかは知らねえな。だが、ダンテを殺るつもりならここでアンタを止める。アンタ、名前は?」
銀の男「俺か?俺の名はバアル。かつてスパーダに弟子入りしていた。スパーダ亡き後、ダンテに挑み、敗れた者だ」
ネロ「スパーダに?アンタ悪魔なのか?よりにもよってぶっつけ本番の相手がスパーダの弟子なんて…仕方ないか。俺はネロだ」
バアル「ここでスパーダの魔力を感じたハズだったのだがどうやら勘違いだったようだ。命を無駄にしたな、ネロとやら。容赦はせん。いくぞ!」
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