魔王が美人だったら萌えるけどイケメンだったら燃やしたくなる

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「いいからこっちに来い!!」 勢いよくオレの腕を引っ張り人気の無い場所に引きずり込もうとしているようだが、場所が悪かったなオレの勝ちだ! 「誰かぁぁ助けてぇぇぇぇ!!」 人が多い場所で叫べば誰か1人くらい助けてくれるだろう。 他力本願っていいよね、楽だし。 しかしまぁそれが誰か助けてくれたらの話しだけど。 「結果、誰も助けてくれませんでしたよっと」 「なにブツブツ言ってんだゴラァァァ!!」 あははははは!! なあ、神様普通ここでイケメンな奴が颯爽と現れて助けてくれるのがセオリーだろ? あっ、それ美少女限定なんですか、そうですか。 神様のバカやろぉぉぉぉぉぉ!! そう脳内で神様に対して罵倒の限りを尽くしている間もズルズルと引っ張られていく。 「そこの頭の悪そうな人達!誠を離しなさい!!」 澄んだ女性の声、勿論聞き覚えのある。 「なんだお前は?」 「おい、こっち来て遊ばねーか?あひゃひゃひゃひゃ」 そして声によって、助けてくれようとする相手を確認したオレは掴んでいるもじゃもじゃとアニキ(仮)に向けて叫んだ。 「逃げろぉぉぉぉぉ!!!」 「あ?何言ってるんだ?」 オレを助けに来たやつがダッシュでアニキ(仮)との距離を縮める。 「きるゆー」 そして、急所目掛けて思いっきりキック。 「アァァァァァァァ!!」 オレの忠告虚しくアニキ(仮)が死亡。 「あ、アニキ!!て、てめぇぇ!女だからって調子乗るなぁぁぁぁあっぁあ!!」 いつの間にかもじゃもじゃとの距離を縮め、例のごとく急所蹴り。 なーむー。
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