強く儚い者たち

☆苦痛な時間☆

塞いでるはずの口元から零れる声は決して喘いでいるのではない。

ノゾムに抱かれるのが苦痛で必死に涙を堪えてる声。

ノゾムに抱かれる時はいつも後ろから。その体位が好きなのか他の人を想いながらしてるのか解らないが、こちらにとっても好都合。

私は枕に顔を埋めて声を漏らすこともなく歯を食い縛る。

時折酸素を求め枕から顔を離す。さり気なく時計を確認する。