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「おはよう、ゼロ」
2階から降りて来るゼロに母親が言った。
「母さん、おはよう」
いつも朝は、起こされるまで寝ているゼロなのだが、今日はいつもと違って自分から起きて来た。
「ん?何処か具合悪いの?」
心配そうに母親がゼロに聞く。
「………」
うつむいたまま何も言わないゼロの考えを察したのか、それ以上何も言わなかった。
2人が沈黙してから数分ぐらい経っただろうか、先に沈黙を破ったのがゼロだった。
「昨日学校の先生に卒業してからの進路を聞かれたんだ…俺、クロニクル国の…」
「それは絶対ダメです」
ゼロの話しの途中で母親が強い口調で言った。
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