部屋に…

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「僕の名前は加賀見 彰彦(カガミ アキヒコ)19才 大学生だ」 「うちは植松 香奈(ウエマツカナ)16才の高校生でーす」 順番に自己紹介をしてくれた でも一人だけまだだった テーブルの端っこにちょこんとすわった小学生くらいの子だ その子は目が合うと俯いてしまった 美穂はその子のいる所までつかつか歩いていき しゃがんで話しかけた 「君の名前は?」 「……大塚 空(オオツカ ソラ)…」 顔を真っ赤にして 言い終えた空ちゃんに 美穂は笑いかけた 「よろしくね 空ちゃん」 柔らかそうなふわふわな髪をした空の頭を美穂は優しく撫でた 立ち上がるとテーブルには料理が並べられていた 「自己紹介は終わったね? さぁ食べますよ」 枝津子さんの合図とともに皆が口々に挨拶をして食べ始めた 私ははるかちゃんとかなた君の正面に座って食べた お腹が空いていたせいもあり ご飯はとてもおいしかった 食器を流しに入れた後 美穂は部屋に戻り風呂に入った 自分家の風呂ほど広くなかったが それなりに小綺麗だった そんな入浴中に事件は起こった スススッという音がシャワーに混じって聞こえてきた さすがに怪しいと思った美穂はシャワーを止めた さっきからなんだろう… 少し不安がつのる しばらくしてまたすぐ スススッという音がした エコーがかかってるって事は風呂の中になんかいるってこと!? とっさに足元を見た瞬間だった ススススススッ
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