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ナノハはたっぷりと間をとった後、ようやく口を開いた。
「家の近くのコンビニにバイトの面接に行ったのよ、この前。そしたら、通学に時間かかるのは電車が止まった時に困るって言われて……落ちたの。やるせなくなって、パパに八つ当たり半分で一人暮らしのことをまた言ったらケンカになってさ。そんなにしたいならすればいいって言われた……」
全くもって嬉しさが伝わってこないナノハの語りに僕のテンションも下降し始めていくような気がした。
「一人暮らしの費用は貸してくれるって言われて、私の望みが着々と実現しようとしてるのに……なんでか、ちっとも楽しくない。何でだと思う?」
知るか!
と一蹴したくなるのを堪えて、僕は一応考えた。
カワイイ幼なじみの複雑な思考回路を読み解くなんて朝飯前と言えるぐらいまで通じ合えていれば全ては簡単なんだろうけど、僕らはそうはいかない。
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