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ここはお金持ちの子達が通う華凰学園。
―生徒会室―
「今日こそあたしはここから逃げ出す!絶対逃げ出してみせる!」
「あんさー、あんたそれもう半年以上言ってるよ?」
うっ。
「もういい加減諦めたら?」
ううっ。
「ここからはあんた一人じゃ絶対出れないって。」
うううっ。
「超がつくほど《バカ》なんだから。」
ドーン!
「なら手伝ってくれたらいいじゃんかー!」
あたしは秀哉にビシッと指を指した。
「なんで俺がお前みたいなバカを助けにゃならんのだ。だいたいお前がもっと普通のやつくらい勉強ができれば、こんな所にこなくてすんだ話だろ。」
言い返そうにもその通りなのでなにも言えない乃華。
「ま、諦めるこったな。」
そう言いながら生徒会室から出ていく秀哉。
あたしは秀哉の後ろ姿を恨めしく睨んだ。
「はぁ…。」
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