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朝を報せる鼓が京中に響いた。
「ん…っ、はっ…!もうこんな時間なの?」
薫は襖からわたわたと這い出た。
薫は昨夜、気絶したままだったのだが、髪はさほどおかしくなっていない。
「寝癖がついていない…。それにこの襖…」
スルスルと蔀が上げられた。
「あっお早うございます。薫様が先ほどまで気持ちよさそうに寝ていたので起こすのを待っていたんですよ」
振り向くと蔀を上げている義隆がいた。
「改めてまして、お早うございます」
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