壱:---運命(サダメ)---

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薫はそっぽを向きながら応えた。 「…お早う」 義隆はクスリと笑いながらこちらへ向かってきた。 なるほど、少し低い声といい整った容姿といい、下人というよりむしろ、公達のような風体だ。 薫が見とれていると、義隆は薫の顎をクイっと持ち上げ、そのまま口付けた。 一瞬何をされたのか分からない。 静寂。 間。 バキィっ
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