壱:---運命(サダメ)---
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「薫様、…琴は苦手ですか」 義隆は薫の左隣にある円座に落ち着いて話しかける。 「うーん、早く弾けないのよ」 義隆は小さく笑い出す。 ムッとした表情で薫は義隆を見上げた。 「な、何よ。 そんなにおかしいの?」 「あ、いえ。すみません。 でも、薫様は昔から不器用ですね」
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