夢現

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言葉をゆっくりかみ砕き、飲み込む様に、ラークは少しの間、ただガルクを見上げていた。   「……ガルク、俺言わなきゃいけない事があるんだ」   やがて、ラークは言った。 ガルクは椅子に座り、同じ目線の高さでジッとラークを見た。   「ニールが言ってた、キャロレイの話……」   覚悟を決める様に、一度息をついてラークはガルクを見た。   「俺、人間じゃないんだ」   ガルクは少し、言葉を選ぶ様に沈黙した。   「……そうか。 ニールの態度で薄々、そうじゃないかと思ってたよ」   ラークの緊張を解そうと、ガルクは動揺を隠し、少し笑みを浮かべ、そう言った。   「キャロレイってのは、人間じゃないけど、人間の姿をした生き物の事なんだ。魔物もいる。動物もいる。いないのは人間だけ」   「お前は、何なんだ?」   「……雪豹。白変の」   「白変ってなんだ?」   「真っ白なんだ。豹柄ってのがないんだ」   「それは、珍しいな」   「だから、親が殺されたんだ。 毛皮剥がされて、持って行かれたよ……」   ガルクは、言葉を失った。
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