楽園の下で

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「ふぅー………」 春の訪れ、雲一つない晴天の空。 太陽が存分に日光を降り散らす下で、まったりとお茶を飲む男がいた。 「いやぁ……幻想郷は相も変わらず平和だねぇ」 などと呟くその男は、執事服に緑茶&大福というなんとも似つかわしくない格好であった。 桐摩楢葵(キリマシュウキ)。彼はこの幻想郷という世界のパワーバランスの一角を担う、紅魔館という館の執事である。 もっとも、彼が今お茶を飲んでいる場所がその館の屋根の上なのだが。 仕事しなくていいのかと言われてもおかしくない状況だが、それもいつものことなので叱りに来る者もいない。 ある一人を除いては。
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