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涙腺という名のダムが決壊寸前な慧音の前に立つとっちー。背が低いから座っている慧音と同じ目線だ。
「……慧音さん」
さん付けですか。いや容姿的には正しいけど、実際とっちーのほうが遥かに年食ってるから違和感がなぁ。
そんなこと本人に言ったら確実に殺られるが。
「慧音さん、顔を上げてください」
「……?」
怖ず怖ずと顔を上げる慧音。目は涙でうっすらと赤に染まっていた。さらなる罪悪感に刈られる俺。
そんな慧音にとっちーは。
「……へ?」
「え、えっ?」
倒れ込むように、慧音に抱き着いた。
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