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あれから2年が経った。
「わっ!?」
俺は書簡やら竹簡やらを抱えて宮殿を歩いていると、殿とぶつかった。
「あ、すみません。殿」
「ああ、子明か。気にしていない」
そう言って俺が来た道を歩いて行った殿の瞳に、俺は映ってなかった。
殿は・・・笑わなくなった。
あんなによく笑う方だったのに・・・
笑わなくなったというより、感情が無くなったと言った方が正しいのかもしれない。
公瑾殿は、殿の心を一緒に連れて行ってしまったのかもしれない・・・
駄目だ!
やっぱり、このままでは駄目だ!!
俺は殿の後を追いかけた。
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