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「殿!!」
俺は殿を追いかける。
俺の声が聞こえたのか、振り返り俺を見るが、やはりその瞳には何も映っていない。
「殿、お願いですから以前の殿に戻ってください!!」
主君に対して無礼な事を言っているのは百も承知だ。
でも、それでも、このままじゃ駄目なんだ。
「公瑾殿が亡くなって悲しいのは分かります!俺だって悲しいです!でも、もう2年経ったんですよ。そろそろ・・・」
「なあ、子明」
殿が低い声で俺を呼んだ。
怒られるだろうか・・・
もしかしたら斬られるかも!?
「は、はい?」
「この2年・・・ずっと考えてるんだ。でも答えが見つからない」
だから教えてくれと殿は言う。
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