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火の勢いが弱まってきた。
この辺りは呉の陣営だ。
「殿!」
俺を呼び駆けつけてきたのは、子明だった。
「よかった、ご無事だったんですね」
そう言って俺の顔を見て、言葉を無くした。
そりゃそうだろう。
戦に勝ったのに泣いているのだから。
そして気づいたようだ。
「・・・こ・・・きん殿?」
そう公瑾がいない事に。
「殿!公瑾殿は?公瑾殿はどこです!?」
そう言って、俺の体を揺さぶる子明に対して、俺は何も言えなかった・・・
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