悲しき差別

3/3
前へ
/20ページ
次へ
雪蛍「…雪花。お主ホントにすごいな。」 雪花「いいえ。 姉さんほどじゃないよ。 月夜も、姉さんも…。 1人1人違う凄さを持ってるからさ…。 月夜は、傷ついた人の気持ちをわかり、気をつかさどることのできるスペシャリスト。 姉さんは、傷ついた心を感じ、なにがあったかとか見ることができながら、医療などいろいろな力を持ってる。 私は、今みたいに人の辛さを顔の表情でわかり、悪と善を知っている。 ね…? 仏様や神様だって人みたいにみんな1人1人特技は違うんだよ。」 雪蛍「…ふっ。 大人になったな。 確かに、1人1人違ってこそ、面白みがあるな。」 雪花「…姉さん。 もう子供扱いしないで。 …私、強くなりたいの。 姉さんみたいに心が強く、優しく… だから… だから、修行したいのです。」 雪蛍「…そろそろ… 言うと思った…。 …今の強さではダメか…?」 雪花「…はい。 月夜には気… 姉さんには元から力や、剣がつかえる… でも今さら気づきました。 …私には何もないんです。」 雪蛍「…いいだろう。ただし、強くなることに夢中で、今の心を無にするのであれば、直ぐやめる。」 雪花「…?」 雪蛍「…大仏様の言われたことを忘るのは、今の心が、未来永劫残して起きたいが故に、大仏様が仏にして下さったのだ。 …それに雪花…。 お主のその心こそ、無くしてはいけない、美しい心なのだ。 それを忘れないで欲しい…。」 雪花「…姉さん…ありがとう。」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加