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「…あの…。」
月夜「ああ、気にしないで。
私は月夜。
この3人は、人の気持ち等をつかさどる仏です。
でも私は、仏の一歩手前で、雪蛍の弟子みたいな…。」
雪蛍「…弟子って…。」
月夜「…弟子兼恋人…。」(ボソッ)
雪花「…はい、この二人は無視して…。
私は雪花。
月夜と同じで、仏の一歩手前。
でもなめてると痛い目にあうわよ。」
ニコッと笑ったが、言っている言葉は強く、寒気が走ったとか。
「…さ、左様でございますか…。」
雪蛍「…雪花、なに恐い口調で言っているんだ。」
見かねた雪蛍が助け船らしきものをだし、安易のため息を僧は出した。
雪蛍「…僕は雪蛍。
仏だよ。
だが僕は仏と言えど、偉い訳でもなければ、偉くなりたくもない。
だから普通に雪蛍と呼んでくれ。」
僧「…はい。」
浅い返事をした。
雪蛍「…ところで、お主、なにやら、心に重いものを背負っておるな…。
何でも言うてみよ。」
僧「…実は…。
最近昭和から平成にかわり、平和になるのかと思えば不況だったり、外国人などが来て文化まで変わりつつあるのです…。
だからなのか、文化の建物が日に日に壊され、高いビルがたっていく…。
悲しくて悲しくて…。
森まで壊し始める始末ですし…。
気を紛らわすために山を登るものの、山頂から見える景色はビルばかり…。
残したいと思ったものも崩れていったんです…。」
3人は、静かに聴いた。
心の奥からの叫び…。
僧「…時代が…一気にかわりすぎてついていけないんです。
外国人が来たりするのはまだいいとしても…。
平成に入った途端に…時代が急変しすぎた…。」
雪蛍「…そうだな…。
僕も仏だから様子はわかる。
確かにこの国は一気にかわりすぎた…。
すでに森は開拓されているところが多い。
ましてやゴルフ場などが増え、前まで飲めた井戸水さえ、飲めなくなってしまった…。」
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