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二人が笑顔で話しをしていると、教室の中からジークの声が聞こえた。
『それじゃあ転入生、入って来てくれ』
「行こっか」
「うぬ」
ラクスの問いかけに、イヴフェリカは頷き、ラクスは教室のドアに手をかけ、教室のドアを開いた――
『おぉー』『かっこいい』『可愛い』
ラクスとイヴフェリカが入った瞬間、そんな声が教室中から二人に向かって浴びせられた。
「じゃあ二人とも、軽く自己紹介をしてくれ」
騒ぎ立てる生徒の騒音に苦い顔を浮かべながら、二人にジークは指示する。
「はい。初めまして、ラクス・アルセウスです。カーリスから来ました。皆さんと早く仲良くなれるようにしたいです。よろしくお願いします」
ラクスは笑顔でそう言って、頭を下げる。
「ラクスの使い魔のイヴフェリカ・ランルートだ。この通り人型精霊だが、ラクス同様よろしく頼む」
イヴフェリカはラクスとは違い、頭は下げず、そのままの姿勢で自己紹介をした。
「じゃあ、騒ぐ前に言っておくが、質問とかは休み時間にしろよ。じゃあ二人は窓側の二つ並んだ席に座ってくれ」
ジークは騒がしくなる前にそう言って、二人を空席に座るように指示した。
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