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ラクスがそう言うと、多くの視線が一斉にサラと呼ばれた女子生徒に集まる。
「へ?あ、ラクス君こんにちは。ちょ、ちょっと来てっ」
多くの生徒に注目され、顔を赤くしながら、生徒の中を割って入っていき、ラクスの手を掴んで、走って教室を出て行った。
「ちょっとラクス君っ。恥ずかしいから、急に名前呼ばないでよっ」
サラは少し怒った様子で、顔を赤くしながらラクスに言った。
「ごめんごめん。ちょっと困ってたから、つい……ね」
顔を赤くするサラに、ラクスは申し訳なさそうに謝った。
「もう、やめてよね。恥ずかしいから……」
サラは頬を膨らましながら、ラクスに言う。
「うん、今度から気を付けるよ。それより、サラもSクラスだったんだね」
「うん、まぁね。けどSクラスなんて名ばかりで、私なんてラクス君の足元にも及ばないけどね」
サラは笑ってラクスに言う。
「そんなことないよ。サラも才能はあるんだろうから、修行すればきっと強くなれるよ」
ラクスは笑顔でサラにそう言う。
「そうかなぁ」
「そうだよ」
「随分と仲が良いではないかラク」
二人が話していると、突如、腕を組んだ仏頂面のイヴフェリカが現れた――
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