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サラに案内されたラクスとイヴフェリカは、巨大なドーム状の、コロッセオのような場所に来た。
そこには、既に数人の生徒が来ており、戦闘訓練の準備などをしていた。
「ほう。ここで、模擬戦闘訓練とやらをするのだな。なかなか良い場所ではないか。しかも、《不導石》で加工しておって、防御も完璧だな」
ラクスに抱かれたままのイヴフェリカは、そう関心した。
ちなみに、《不導石》とは、魔力が非常に効きにくい素材で、今では建築物や防護服、中には武器にまで使われている素材だ。
「まぁね。天下のセントリア学園だから、設備も完璧なんだよ。さぁ、ラクス君こっちだよ」
サラはまるで自分のことのように話し、ラクス達を教員の方へ案内した。
「ほう。コイツが例の転入生か」
サラに案内されるがままに行くと、そこには筋肉ムキムキの大男――キム先生がいた。
「はい。初めまして、ラクス・アルセウスと、使い魔のイヴフェリカ・ランルートです。今日は初めてですが、訓練に参加したいと思うので、よろしくお願いします」
ラクスはそう言って、キムに頭を下げた。
「わかった。アルセウスとランルートだな。で、ランルートは参加するのか?」
「いえ、フェリは不参加の方向でお願いします」
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