хⅢх~お買い物、そして学園入学~

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    「ラクは誰とやるのだ?」    キムの説明後から、辺りはザワザワしだし、続々と対戦ペアを決めている最中、イヴフェリカが聞く。     「俺はスカウトされるのを気長に待つよ」    ラクスはイヴフェリカにそう言って、隅に設置されているベンチの方へ歩いて行った。               「ちょっといいですか?」    ラクスとイヴフェリカがベンチに座って数分後、二人が仲良く話しをしていると、一人の女子生徒に話しかけられた。     「はい、何ですか?」    ラクスがそう言って笑顔で振り向くと、そこには身長170㎝くらいの女子生徒がいた。    髪は長く、腰辺りまであり、鴉(カラス)の濡れ羽色――とでも言うのだろう、艶のある綺麗な黒髪で、瞳は"ラクスと同じ"緋い色の赤眼。それはキリッとした目で、大人びた気品のある女子生徒であった。     「私と模擬戦してくれませんか?」    女子生徒は、少し挑発的な口調でラクスに言ってきた。     「はい、いいですよ」    ラクスには断る理由は無いので、笑顔でそう言い、イヴフェリカを抱き上げ、女子生徒と共にコートへ向かって歩いて行った。          
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