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女子生徒と共に少し歩くと、第二コートに着き、運良く先に対戦していた人が終わったので、ラクスと女子生徒は、審判員に話し掛けた。
「――わかりました。では、名前を教えて下さい」
審判員の男性に、やると伝えると、紙に書くのか、名前を聞かれた。
「ラクス・アルセウスです」
ラクスはそう伝えて、抱いていたイヴフェリカを降ろす。
「"イリア・アルシェイラ"です」
「えっ?」
イリア・アルシェイラ――女子生徒はそう言った。
それを聞いた瞬間、イヴフェリカは驚きの声を上げた。
また、イヴフェリカと対照的にラクスは至って平然としている。
「わかりました。では、ステージに上がって下さい」
名前を記入した審判員はそう言った。
それを聞いた二人は、一緒にステージに上がる。
「ラク……」
ステージに上がったラクスに、イヴフェリカは心配そうに言う。
「大丈夫だよ、フェリ。心配ないよ」
心配そうに見詰めるイヴフェリカに、ラクスは笑顔でそう言って、10メートルほど離れた場所にいる女子生徒を向く。
「では、開始!!」
用意が整ったと判断した審判員はそう言い、二人の戦線の火蓋が切られた――
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