хⅣх~精霊召喚~

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  「おはようイリア。怪我の具合はどう?」 「どうも凄腕の魔法使いさんが手当してくれたみたいで、どこにも異常はないですね、ラクス」 「それは良かったじゃないかイリア。不幸中の幸いだね」 「そうですね。"お互い"本気を出さなくて本当に良かったです」 「そうだね」  嫌味を言っているようにしか聞こえない二人の会話。  そして、二人は不適な笑みを浮かべながら睨み合った。  そして、二人の視線が交差する最中、最初に口を開いたのはラクスだった。 「そこに鎧を纏って座っているのはイリアの使い魔かな?」  ラクスはそう言って、イリアの横に座っている、人型の鎧を纏った精霊を見た。 「そうです。見ての通り人型で、階級は上級。属性は火。名は《マサムネ》です」 「へぇ、上級精霊か。よろしくね、マサムネ」  ラクスは笑顔でマサムネにそう言った。 「貴方が主の……主共々よろしくお願いします」  マサムネはなかなかの渋い声でそう言って、ラクスに会釈した。 「ほら。フェリもマサムネを見習って挨拶しなよ」  ラクスは隣にいるイヴフェリカにそう促す。 「私はイヴフェリカだ。属性は光。階級は下級だ」  イヴフェリカは、何故かムスッとしながらマサムネに言った。  
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