1人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい、本日3回目ぇ~」
リアードが、つまらなさそうにぼやいた。ランスは少しムッとして
「貴方もぼやくのやめてよ。今日はもう10回目よ」
「だってよ~こっちの身にもなってみろよ。超暇だぜ?せっかく久々のバトルだと思ったら、<直魔刀>使うしさぁ…」
リアードはため息をついた(箒の状態だからついてるようには見えないけど、本人はそのつもりのようだ)。ランスは無視して、大きなあくびをしながら、ぶっきらぼうに言った。
「とにかく疲れた。今日中に次の国に着かなきゃ、5日連続で野宿よ。貴方も嫌でしょ?野宿なんて。寝心地悪いし、まともに食事もとれない。それに必ず何か1つ盗まれる」
リアードはしばらく黙って、
「確かに嫌だ…。野宿でまともに寝たことなんて無かったしな。次の国までの最短ルートを考えてやるから、1時間くらいスリープになっていいか?」
少し間があってから答えが返ってきた。
「…別にいいよ。魔力も限界だし、あたしはこのまま歩くよ」
リアードは、サンキューな!と言ってスリープに入った。ランスは少し足早に歩いた。
「はやく次の国に行かなきゃ。リアードの魔力ばかりに頼ってはいられない」
そう言って時は過ぎていった。
最初のコメントを投稿しよう!