※1 17歳の約束

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「知り合いではない。」 ただ今、町の中を歩く刈谷悠斗(カリヤユウト)16歳は、後ろから、知らないおっさんにかれこれ20分程、付けられている。 さっきの呟きは、ショーウインドウを見るフリをして後ろのおっさんを確認した。 はじめは、ストーカーかと思ったが、悠斗は、特別美少年なわけではないし、記憶する限り、今まで、その手のタイプに好かれたことは無い。 ごくごく普通の高校生・・・。 では、ナゼ付けられている? 確かに少しだけ家は金持ちだけど、誘拐するにしては、この年の男子を一人で狙うのはチョット現実的じゃない。 ……不思議だ。少し首を捻り、髪の毛をいじってみた。 とりあえず、ここの先の角曲がってみるか・・・。 悠斗は走る事に決めると、結構なハイペースで、ビルとビルの間の細い路地を曲がった。 チラッとだけ後ろを確認してみるが、当然、奴も走ってきた。 男に追われるなんて……なんだか複雑だ。 最近、いや昔から人に恨まれる様な事はしていないつもりだ。 まぁ、あくまでも自分の記憶のある範囲内では!と言う話になるが……
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