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「うわー……もうそんな時期かよ……」
先生がいなくなり、一層騒がしくなった教室でキアはうなだれる。
その肩をセイカは軽く叩いた。
「大丈夫だよ。今から頑張れば間に合うって」
「俺、去年は実技94点だったけど筆記が59点でB組ぎりぎりだったんだよなぁ……」
弱々しくそう呟いたかと思うと、突然勢いよく顔を上げる。
「そういやさ、セイカってどうなんだ?」
「僕? B組平均くらいだけど」
キアの予測不能な行動に目をぱちくりとさせつつ、セイカは問いに答える。
しかしキアはその答えが不服だったようで、思い切り眉をひそめた。
「なんだよ、俺は教えたのに自分は秘密ってか?」
「君が勝手に言ったんじゃない」
「うっせぇ! いいじゃねぇか、減るもんでもないしよ」
「はぁ……去年は確か実技71に筆記89だったかな」
横暴だなぁ、とセイカは思いつつ、これ以上言い争うのも面倒なので素直に答える。
しかし、期待に応えたにも拘わらずキアは眉を寄せた。
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