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マクベスの言葉は魔物達に衝撃を与えた。
200年前、魔王に従って世界征服に注力してきた彼等だったが、魔王が封印されてしまい、世界征服が夢物語で終わってしまった。しかし、生き残った魔物達は夢を諦めきれなく切磋琢磨に征服の準備をしていた。
そして遂に魔王が復活したかと思えば、今度は魔王に従って夢を諦めろと言われたのだ。
「っざけんな!」
ひとりの魔物が突如として立ち上がり、マクベスに罵声を浴びせる。
室内が静まり返り、魔物達の視線を釘付けにしていた。
「君はさっきの……たしか、タウル?」
立ち上がった魔物は先ほどマクベスとすれ違いざまに肩がぶつかった一つ目の魔物、タウルであった。
「俺達がこの200年どんな思いでいたかテメェに分かるか!? 勇者にやられ、人間共の支配に脅えながら小さくうずくまっていた俺等の気持ちが分かるか!?
人間共を見返す事を目標にしてきた俺等の前でよく軽々しくそんな口が叩けるな!」
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