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魔王復活の儀式はその場にいた皆に不安を胸に与えながら終わる。
儀式が行なわれた部屋からぞろぞろと魔物達が出て行く中、魔王とオークはその場に立ち尽くしたままだった。
「えっと、僕に部屋って貰えるのかな?」
魔王はオークに恐る恐る尋ねる。
「何故配下の私に気を使ってるんですか。魔王様の部屋はあちらのドアの先です!」
魔物達が出て行った扉とは反対にある小さなドアを指差しながらオークは答える。
「っていうか私を長生きって言う事は、あなたは魔王マクベス様の子供なんですか?」
オークの問いに、魔王は顔を曇らせて下を向く。
「あ、うん。おじいちゃんは壺の中で亡くなっちゃったんだ。お父さんも先日……
あ、でも名前はおじいちゃんと同じく『マクベス』って名前だから安心して呼んでね!」
2代も下なのかとオークは想像以上の魔王の短命さに不安をよぎらせていた。
(ていうか、魔王って単細胞生物だったのか)
オークは寧ろこちらの方に驚いていた。
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