大里香織

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放課後、香織と待ちに待ったデェト……いや、デートだ。 「おまたせっ!行こう~」 昇降口で待っていると、香織が小走りでやって来た。 「いや、俺も今きたとこだから」 あぁ、なんかこういうのベタだけどカップルっぽい。 思わず幸せを噛み締める。 「どこ行くー?」 香織が俺の顔を覗き込んで言う。 「えーっと……」 今まで女の子と付き合うどころか遊んだことも殆どない俺は、正直どこに行けばいいのかサッパリわからない。 「どこか行きたいとこある?」 素直にそう聞くと、香織は「う~ん」と首を捻らせた。 なぜ顎をグーに乗せ、上目遣いをしているのかはよくわからない。 「あ、香織スウィーツ食べたいしー!」 す、すいーつ……? しかも食べたいしってなんだ?続くのか? そんなことを言われても、スイーツってあれだろ?デザートのことだろ? ケーキやらアイスやら色々あるわけだし、極端な話コンビニで買って食べることもできるわけで……。 この場合は喫茶店でも行けばいいのだろうか?
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