第2話

4/5
前へ
/59ページ
次へ
「こんな時間に  うろついてたら、  補導される前に  悪いお兄さんに  捕まっちゃうよ?」 紅葉くん…? とそのまま頬を逆撫でた。 「旬くん?  うちの弟に手ぇ出さないで  くれるかな…?」 そう言う楓の目は、 弟に遊び半分で手ぇ出したら ブッ殺ス…と言っている。 そんな楓を初めてみた旬は 慌てて紅葉から離れた。 しかし、それだけでは済まない。 「旬…?」 普段、聞いたことのない 玲の声に旬の体感温度が 五度程下がる。 ギギギギ…と鳴りそうな 首を回して玲を見ると、 ニッコリしてはいるが、 目は笑っていない。 握られたお盆が悲鳴を上げそうだ。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

390人が本棚に入れています
本棚に追加