第3話

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深夜一時。 早めに店を閉め、 一行は紅葉と未だ見ぬ ダーリンの愛の巣、 花守町の北側にある 花咲町(はなさきちょう)の シロツメマンションへと向かった。 紅葉が鍵を開けて、 ただいまと声をかける。 「お帰り。」 長身のすらりとした、 眼鏡をかけた男が出てきた。 一見、 冷たい印象を受けるが男前。 「こんばんは。」 「いらっしゃいませ。  奥へどうぞ。  紅葉、リビングに。」 「うん!」 「お、お邪魔します。」 「こっちだよ。」 十代男子が二人で住むには広く、 綺麗過ぎる程の部屋。 ちょっと、 ウチより広いんじゃないの? と雪のを肘で突く。
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