甲子園

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僕には幼い頃からの夢がある。 高校野球で甲子園へ行くことだ。 そして遂に今日、その夢が叶った… 僕等の高校は順調に勝ち進み、甲子園まで駒を進めたのだ。 しかし僕等の高校は、甲子園で行われた一回戦で呆気なく負けてしまった。 でも僕には悔いはない… 僕等は全力を尽くして、そして負けたんだ… 僕は涙を堪えながら甲子園の砂をすくった。 そして入りきらないくらいポケットに詰めた。 しかし、それがいけなかった 帰り道、僕は足を滑らせて川に落ちてしまう。 必死で泳ごうとするが体が動かない… …砂だ ポケットに詰まった大量の砂が僕の体の自由を奪うのだ… 僕はどうすることできなくて、そのまま沈んでいった… 幼い頃からの夢だった甲子園の砂と共に…
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