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高校時代は入試全滅。
予備校に通う事になった僕だった。
実際始まって、何かつまんなかった。
高校時代全く仲良くない奴と同じクラス。
つるんでた奴らは、午後のクラス。
しだいに、クラスから足が遠のいた。
親には申し訳なかったが。
加えて、物理がレベル高すぎて、ほとんど何を言っているか理解出来なかった。
色んな事重なって、しだいにパチンコ屋に出入りするようになる。
全く勝てやしないんだけど、何だか居場所が無くって。
親とも日に日に折り合いが悪くなる。
1つ上の姉は、とっくに大学生活を送っていたのもあり、余計居場所が無かった。
いっそ死にたいなんて考えた。
全く自分の進みたい道が見えなくなってしまった。
そんなある日、どういう偶然か、宝くじが当たってしまったのだ!
夕方のスーパータイムっていうニュースを見てた。
僕はたった3枚ほど、宝くじを買っていたのだ。
とても利己主義な性格な僕から、友達が離れていっていた。
遊ぼうと電話したら、忙しいとのこと。
一人で街をぶらついていたら、駅の反対側を楽しげに歩く友達を見かけてしまった。
何だか言葉も出なくて、放心してたら、ふと宝くじスタンドが目に入った。
(嫌なことあったし、次はいい事あったりして)
そう思い、ポケットに入ってた千円で、年末ジャンボ300円を3枚買った。
そんないきさつがあった僕の宝くじ。
さて、一等の発表だ。
アナウンサー「さて一等は、1647…」
(アハハ、ここまでは一緒だな♪)
アナウンサー「…93***です!」
………えっ………
あ…当たってる…
父 母「うそぉ~。見間違いなんじゃない?」
アナウンサー「もう一度読み上げます。1647…」
…間違いなく、全く同じ数字。
家中一瞬パニック。
父はよこせ、もとは俺のやったこずかいだと言い出すし、てんやわんや。
結局、確かに番号は当たってるが組違い。
組違いって、10万だった。
5千万円とは大違い。
でも19才の僕には大金だ。
父も、10万なら自分で使えと、よこせとは言わなかった。
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