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ショウは息を押し殺し隠れ続けていた。
どれだけ時間が経っただろうか?
長時間そこにそうしているようで、実際にはほんの数分…いや、数秒でしかないのかもしれない。
彼には時間の感覚が分からなくなっていたのだ。
天を仰げば生憎の曇り空。
それはショウの心の内側を代弁しているかのようだった。
(みんなはどうなったんだろう…)
脳裏に仲間の顔が次々に浮かび消えて行く。
彼らには特別な任務があった。
どうしても果たさなければならないミッション。
そのためには皆、命さえ捨てる覚悟で臨んでいるのだ。
ショウも例外ではない。
綿密な作戦を立て、仲間は持ち場へ散って行った。
今はただ独り。
孤独だった。
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