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「違うよ。「ひみつけいさつ」。
警察対ゾンビ」
「ゾンビは宝物を守って、警察はゾンビに捕まらないように宝物を取るんだ」
「捕まったら警察もゾンビの仲間になっちゃうんだよ。
全員ゾンビになったら負け」
代わる代わるに少年たちは説明をする。
設定に無理があるが、子供の遊びはいつもそう言うものだ。
警察は帽子を被り、ゾンビになると帽子を取る。
帽子の代わりにバンダナでもいい。
遊びの範囲は公園内のみだ。
寒い季節柄か、公園に少年たち以外に人の姿はなかった。
「面白そう!
あたしもやりたい!」
アミは目を輝かせて言った。
「いいよ。
人数多い方が面白いし。ね?」
ずり落ちるメガネを押し上げてジンが皆の同意を求める。
難色を示す少年はいなかった。
初めて参加のアミは今回「警察」側と言う事になった。
他の少年はグーパーで別れ、それぞれの場所で「作戦会議」に入る。
ジャンケンで「警察」側の「隊長」に決まったショウが咳払いの真似をした。
少なからず好意を寄せているアミの前で精一杯かっこいいところのアピールだ。
「では諸君。
これより作戦会議に入る!」
おわり
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