67人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれが……特課」
噂では連続消失事件だけを担当する部署らしいが、実情どんな事をやっているのかわからない。
特課の奴らは一言も会話せず歩いていく、スーツを着込んだ人物や本当に警官なのか?と思うような、ピアスやらブレスレットやらをつけたチャラチャラした人物など個性が激しい。
「……」
その中のショートヘアーの女性がユウキの方を見て、少し笑みを浮かべたような気がしたが、
(気のせいだな)
そう切り捨てた。
*
「あいつか?」
スーツを着た男がユウキに笑いかけた女性に聞く。
「ええ、間違いないわ」
女性は満面の笑みを浮かべている。
「へぇ~あんなのがね~」
チャラチャラした服を着た男が、ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべている。
「君にだけは言われたくないね」
スーツの男は感情を顔に出さずにいった。
「なんだと…」
チャラチャラした男はスーツの男を睨むが、睨まれた男は気にもしない。
「はい!ケンカしないの!!」
間に割って入ったのはショートヘアーの女性ではなく、見た目が小学生みたいな少女だ。
「今は、決定事項でもない事を話したって仕方ないでしょー」
「チッ」
「……」
小学生みたいな振る舞いに呆れたのか2人は黙った。
「私は決定事項だとおもうけどね」
そう独り言のようにショートヘアーの女性は、微笑みをうかべながら呟いた。
「でもこれで動きだすわ……全てが」
最初のコメントを投稿しよう!