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「……」
レイルは銃を構え立っている。目の前にはリコがいる。
「……な」
リコはゆっくりと振り返った。
「……なにを」
レイルは何も答えずに銃をしまいながら地面を見た。リコがつられて地面を見ると、何かがビクビクのた打っている。
「……classE下位種がいるな」
デカいコウモリみたいな姿だったのであろうが、頭が吹き飛んでいるのでわかりにくい。
『……そうみたい』
レイルは、無線から離れた所にいるメアの声とともに銃声が聞こえる。
「あ……あの……」
レイルは今気づいたようにリコを見る。
「……これは」
「知らなくていい……なぜここにいる」
リコの言葉を遮り自分の質問をぶつける。
「……え……あ、あのみ、みーちゃんが心配で……その……」
目をいたる所に泳がせながら、もごもご喋っている。住居から出る前に読んだ資料から考えると、みーちゃんとは消えた少女の事だろう。
「……今すぐ帰れ」
「えっ!!で、でも……」
リコはレイルに食いついているが、目には先ほどから恐怖しかない。
「……死にたいのか?」
レイルはそう冷たく言い放つ。
「……いや……でも」
レイルはさらなる言葉を紡ごうとした時だった。
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