~喰ビル~

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「あ、あの~」 「……なんだ」 前を向いたまま歩く。 「どうして急に」 「お前に死なれると困る状況に陥ったからだ」 質問が終わる前に返答する。 「へっ? 私が死んだら困る状況……ですか?」 チラッと少女の顔を見ると、どういう意味かわからないという顔をしている。 「ああ、さっきまではお前が死のうと死ななかろう俺には関係なかったが……」 リコは「死のうが死ななかろうが関係ないって……」と呟いているが返答するのも面倒なので無視。 「お前が書類の書き忘れをしたせいで、死なれると報酬が手に入らなくなった」 レイルはめんどくさそうに説明した。 「?……書類の書き忘れ?」 リコの頭の上にハテナマーク浮かんでいる気がする。 「さっき言い忘れたが……」 「いたっ!!」 レイルがフッと止まり振り返るとリコがぶつかった。 「きゅ、急に止まらないでください!!」 「!!……すまない」 (なんで俺は謝ってるんだ) 疑問に感じたが口にはださなかった。
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