~喰ビル~

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* 暗い部屋にサイが足を組んで座っている。 「一般人を同行させるとはどういうことだ? サイ?」 嫌みたらしい中年男の声がどこからか部屋に響き渡る。 「何かマズいですか?」 サイは笑みを崩さずに声のする方を見ている。 「君はわかっていて言っているのか? 我々はメフィストという化け物を狩るヒーローではないのだよ?」 少し怒気の混ざった声が朗々と響く。 「我々の目的はただ一つそのためのハンター……そのためメフィスト……一般人などはただのエサでしかないのだよ。しかし、エサも状況によっては脅威にもなる……だからこそ、我々はメフィストの存在を公には晒していないのだよ……それを」 サイへの文句を吐き出そうとする男の声に、サイ笑いを崩さずに一言呟く。 「……サマエル」 男の声がピタッと止まった。
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