67人が本棚に入れています
本棚に追加
「――――!!!!」
メフィストは雄叫びを上げながら両腕を振るう。それはコンクリートの床は削るが、肝心なレイルに当たらない。
次に響いたのは2発の銃声だった。
その弾丸は、レイルをかすめる事なく全弾メフィストの頭にだけ当っていく。
レイルはフッと後ろを振り返ると、長い髪の女性が立っている。彼女は右に突き立てている自分よりも大きい鎌を、レイルに向かって片手で投げつける。
風を斬る音ともにきれいに回りながらレイルに近づいてくるそれを、彼は右手の刃をしまい、右手で受け止めるそして、今一度敵を睨みつける。
メフィストは頭を再生していた、すでに先ほどの刃の切り傷はない。
レイルは、白銀の閃光を残しながら、メフィストとの距離を一瞬で零にする。
獣の勘かメフィストが両腕を振る――
「それには飽きた」
冷たい声とともにメフィストの両腕が空を舞った。
「!!……」
「雄叫びもだ」
メフィストが叫ぶ前に再生しかけていた首が飛ぶ。
「Rest in peace(安らかに眠りたまえ)」
英語とともにレイルの鎌が消える。幾重もの閃光がメフィストに襲いかかる。
そして……
血の雨が降り注いだ。
最初のコメントを投稿しよう!