~出会い~

6/12
前へ
/137ページ
次へ
* 白く綺麗な警視庁の廊下を2人の男が歩いていた。 1人は小太りに頭がハゲかけの男、もう1人はピッチリした黒のスーツを着た男だ。 「また行方不明ですか」 黒のスーツの男……ユウキ・タジマは隣を歩く男に話かけた。 「そうだな。今度は何人消えた?」 「20人です。確認される人数ですが、実際はもっと多いでしょう」 ユウキは渋い顔で答えた。 連続人間消失事件 約92年前から増え続けている、行方不明者の事である。 「まぁ俺達には関係無いことだな。だいたいあの事件は全部特課がもってちまうからな…」 ユウキは押し黙っているが手はギュッと握りしめている。 (決して関係無いことじゃない……人が消えているだぞ……いつ周りの人が消えるかわからないのにこいつは……) 怒りがフツフツとわいてくるが顔には出さない。 「お、噂をすればなんとやら……特課だ」 そうハゲかけの男がいった。
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加