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この町には、大きな時計台がある。そして、そこには大きな鐘があり、昼と深夜の12時に毎日2回なる。
俺は、その音を聞きながら昼ごはんを食べていた。ふいに、誰かが俺の肩を揺らす。
俺は食べることを中断して、肩を揺らしている主を確かめようと、振り返る。
「よっ、佐藤。隣で食べてもいい?」
と、幼馴染の吉田が声をかけてくる。俺は、それに力なく答える。
「俺が、ダメっつってもお前は横に座るだろうが。」
「ははっ、確かにそうだな。」
何が面白いのか、吉田はうれしそうに笑う。すると、俺の隣に座った吉田はしゃべりかけてきた。
「今日、新しくできた喫茶店に放課後、寄らない?」
俺は、吉田のこういうどうでもいい新しいことを見つける所が好きだ。
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