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「本当ですか!?ママは不味い不味い言ってましたけど…パパ無理してませんか?」
「なに言ってんだ。普通に食えるぞ?」
丸々一個砲丸おにぎり(生臭い)を平らげ、優里に視線を向けニヤリと微笑む。
そんな優里は、ただボーっとして俺が食べた事が信じ切れてなさそうだった。
「ほら、お前らも自分の弁当食べろよ?」
「そうですね。ママ、頂きます!」
元気いっぱい手を合わせ、弁当のフタを開けた三依は優里の美味い飯を堪能し始めた。
「優里、食べないのか?」
「そ、そうね……」
肘をテーブルにつき、三依のおにぎりを頬張りながら優里にそう言うと優里は自分の弁当箱のフタを開けた。
はは…俺の勝ちだ。地獄で会おうぜベイビー。
「頂きま………」
「おっ!優里の弁当に三依のおにぎり入ってんじゃん!なんだよ~優里も不味いとか言って本当は美味しかったんだろ」
優里がフタを開けて絶望してる所に俺のトドメの一撃でフィニッシュだ
そう、このおにぎりは下準備に俺が弁当箱にぶち込んだ時の一つだ。
「はわわわわ~っ…ママ、本当は私のおにぎりが美味しくて食べたかったんですね!全く、ママは素直じゃありませんね!」
さらば……優里。僕の勝ちだよ。
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