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昼休みも過ぎて五限目。 時間割では確か体育となっていたが、生憎俺が居るのはグラウンドでも体育館でも無い、消毒の匂いがする保健室だった。 「高杉、オーイ聞こえてる?晋ちゃーん」 薄いカーテンの奥のベッドで眠るのは、学ランの下に派手なシャツを来た眼帯野郎。 今は片目しか見えてない目も、キツく閉じられている。 額に汗もかいてるし、心無しか息も荒い。 朝からダルいダルいと吠えてはいたが、本当だったとは思わず、放置していたのが祟ってしまったらしい。 とりあえず寝かせてはみたものの、頼みの保険医は生憎不在だ、ちくしょうめ。 適当に棚を漁って風邪薬を見つけ出すが、当の本人がこれだ。 目を覚まさない。 「…っ、ん」 「晋?」 苦しそうな息を吐く高杉に、軽く肩を揺すってみても期待通りの反応が見えない。 むしろ迷惑そうに眉を潜めるだった。
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