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「お待たせ。」
さっきの格好にヒール付きのスニーカー、黒で無地のスカジャンを合わせた姿。
さっきまでおろしていた茶髪でウェーブのセミロングは、髪留めでアップにされていた。
化粧もしっかりされていた。
「じゃ、行こうか?」
佐々木さんが後ろを向くと、背中の下の方に桜の刺繍がされていた。
爪もいつも綺麗にマニキュアが塗られてるし。
ホント、オシャレな人だ。
「あの、佐々木さん。どこ行くんですか?」
「うーん、無難に原宿かな。下北とか高円寺の辺りも考えたけど、やっぱり最初はね。沢山お店あるし、いっぱい選べるよ。」
「楽しみです。」
再び電車に乗って、原宿に向かった。
平日だっていうのに、ものすごい人だ。
1人で来てたら、大変なことになってただろう…。
佐々木さんは俺のペースに合わせて歩いてくれた。
竹下通りにも沢山の店があったが、佐々木さんが連れてってくれたのはそこから少し入ったところだった。
店内には沢山の服があり、どれもこれもすごく安かった。
「どう?気に入るのあるかしら?」
「いや、服が沢山ありすぎて…。どこをどう見ていいのやら。」
「適当にそこら中あさって見るのよ。んで、気に入ったのあったらサイズあうか見て。あと、汚れとかないか見た方がいいよ。一応、古着だから。お店も見て出してるだろうけど、見落としとかあるかもだし。」
佐々木さんに言われたように、そこら中見て回った。
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