俺を見て

上京

俺はコンビニに入り、アルバイトの男性に訪ねた。

「あの、店長の吉岡さんいますか？」

「店長ですね。少々お待ちください。」

男性は笑顔で会釈すると、奥へと入っていった。
すると、すぐに男性を連れて出てきた。
背が高く、ガッチリした体型の人。
歳は２０代後半～３０代前半といったところだろうか。

「あの、今日引っ越ししてきた宮部なんですけど。」

「あぁ、実優に聞いてるよ。宮部君、あいつが結婚しててビックリしたんだって？俺のだからあげないよ？」

「そういう意味でビックリしたんじゃありませんよ!?若く見えたんで…。」

「アハハハハ！そんなムキにならないでよ。ちょっとからかっただけなんだから。あいつはああ見えて、もう３１だよ？」

「そうなんですか!?」

「そう。ちなみに俺が３５。」

「お２人とも、若く見えますね。」

「ま、好きなことやりながら生きてるからね。あ、契約書だよね。今持って行くから、部屋で待ってて。」

そう言われて、自分の部屋へと上っていく。
なんか陽気そうな大家さん夫婦でホッとした。
すぐに呼び鈴が鳴り、直幸さんが来た。