死にはぐれ

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20メートルほど進むと道らしきものもなくなった。 男ばならなかった。 真っすぐ行くか左右どちらかに行くかを。 男は何かを決断するのは苦手だった。 与えられた意思決定にこれまで身を委ねてきたのだ。ある意味初めての意思決定を迫られたのだ。 男は比較的草木の少なめな歩きやすそうな右方向へ進むことにした。 うっそうとした草木を掻き分けて進むなんてまっぴらだと考えたのだ。
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