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「あっ、自己紹介まだだったよね!私、鈴宮晶菜。……その制服だし、同じ学校だよね?」
朗らかに笑う顔に、感じた不安が小さくなっていく。
「あ、ぼ、僕は風井晃輝……です」
「風井晃輝君か。晃輝君、って呼んで良い?」
少し彼女を無防備だな、と晃輝は思う。
自分だったら、初めて話す人にこんなに打ち解けることなど出来ない。
(所詮お前は、自分の殻に閉じ籠っているしか出来ない無能だから。最初から何も期待してないよ)
一年程前から急に冷たく突き放すようになった兄の言葉が蘇る。
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